「おかんメール」本が大ヒット

「子宮帰れ」「紅白豚合戦を見ています」など、時折母親から送られてくる思わず吹き出してしまうようなメールをまとめた本が20万部を超えるヒット作となっているそうだ。単なる誤変換から意味不明な文言、時には人生訓まで。「ネットでタダで読めるのに、金払って本買う人はいないだろ」と一度は没になった企画だが、担当者の執念で出版した結果大ヒットとなった。
扶桑社が出版している「おかんメール」シリーズは、昨年5月に第一弾が発売されてから9月に第二弾、今年1月に第三弾と短期間で立て続けにリリースされ、累計20万部を超える大ヒット作となっている。掲載されているのは母親から子ども宛てに送られたとされるメールの数々だ。
「あれ買ってきてよ、猛反発枕!」「コカインランドリー行ってきます」「降りた民の傘」などちょっとした誤変換など、文字入力に慣れていない、もしくは送信する前に見返さない、といったお母さんらしさ溢れる作品が並んでいる。タイトルに「おかん」の文字が入っていたことからまずは大阪で話題になったそうだ。地元テレビやラジオの取材が相次ぎ、本屋で平積みされるほど人気になり、それが東京へと伝わってきたそうだ。
ネット上の投稿を集めて出版するには苦労があったそうだ。発信者をたどって許諾を得る作業に5人がかりで取り組んだという。編集方針としては「下ネタは選ばない」「面白いだけでなくホロッとする良い話も入れる」を掲げたとのこと。
なぜこんなにヒットしたのか?その理由としては、「見返さない、省略する、話が飛ぶ、思い込みがすごい、いつもご飯を気にしている…といったうっとうしく思える母親の行動だが、その根底には愛が溢れている。面倒くさいけれど愛すべき存在である母親を、どこか誇りに思いつつ他人に伝えたくなる」からではないかということのようだ。
スマホなどの操作に不慣れなためデジタルと悪戦苦闘しながら生み出された母のメールは今しか楽しむことができない。本にすることで母親世代とも共有して楽しむことができるというものヒットの理由なのかもしれない。